スティックチャート

~枝と貝殻を組み合わせて作るマーシャル諸島の海図~

ブレーメンの海外博物館にあるスティックチャート

「スティックチャート」とは、マーシャル諸島の沖合をカヌーで探索するためにマーシャル人によってつくられた海図である。

 

どこでも手に入るヤシの枝と貝殻で作られたシンプルな海図。コンパスや測量機器がまだ存在していなかった時代に安全に海を渡るために生まれた。真っすぐまたは曲がったココナッツの葉や枝は「海流」や「うねり」の方向を意味し、貝殻は「島」を表す。細い糸状の部分は表面の波頭や、諸島に近づくにつれ引き潮と上げ潮の砕け波によって形成された波頭の方向を表している。このようにしてヤシの枝を結び付けて、オープン型の骨組みが形成される。

 

実際には多くの種類が存在し、地図を作った人によって枝や貝殻の意味や解釈も大きく変わる。よって、形式的な海図と解読法は多様であり、これらの海図を作った航海者のみが、海図を用いて完璧に解読できるただ一人なのである。

 

https://www.amusingplanet.com/2016/02/the-stick-chart-navigation-of-marshall.html

https://dailynewsagency.com/2016/11/29/the-stick-chart-navigation-of-s5e/

 

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